■ リチウム・イオンとリチウム・ポリマーの相違点
リチウム・イオン・バッテリーとリチウム・ポリマー・バッテリー。 「リチウムイオンが正極と負極の間を行き来することで充電電流・放電電流が流れる仕組み」という電池としての動作原理から見れば両者はまったく同じです。 また、エネルギー密度が高いので小型・軽量化が可能、メモリー効果がなく継ぎ足し充電できるといった特徴も共通しています。
■ リチウムイオンバッテリーの特徴
リチウム・イオンは電解質に有機物の電解液を採用しています。
・揮発性が高く可燃性である
・液漏れのおそれがある
といった不安要素に加えて
・不純物の混入
・制御回路の不良
などの要素が複合原因となって加熱・発火・爆発事故になるケースが昨今大きな問題となっています。
また、液状なので希望の形状にするには限界があります。
但しリチウム・イオンは製造プロセスを完全に自動化することができ、コストダウンが容易に行えます。
また内部抵抗値が低いため放電率がやや高いことも利点の一つです。
リチウムイオン蓄電池の規制対象化(電気用品安全法施行令の改正について)平成20年7月現在【1】
平成20年11月に施行予定の「電気用品安全法」にリチウムイオン蓄電池の規制対象化が追加されることになりました。
対象となるのは以下の条件に該当するものです。
・リチウムイオン蓄電池
・万が一不具合が発生した場合に被害が拡大する可能性が高い程度に体積エネルギー密度が高いもの(400ワット時毎リットル以上)
※体積エネルギー密度とは、電池の単位リットル当たりに取り出せるエネルギーのこと。
(出典:電池工業会規格SBA S0405「蓄電池用語」番号3006の規定より)
【2】に続きます
■ リチウムポリマーバッテリーの特徴
一方リチウム・ポリマーは電解質に高分子ポリマー材料を採用しています。
その特徴は
・燃えにくく安定性の高い物質である
・短絡(ショート)しても化学変化を起こしてガスが発生し、セルを包装するアルミシールが膨らむだけ
密封したアルミシールが切れるとガスが外に出て元の形に戻る
そのとき内部のセルはほぼ元の機能を果たさなくなっている
・希望の形状にしやすい(例:円筒状、シート状など)
・シート状にすれば電解面積や放熱面積を広くすることができ、熱の上昇を多少緩和できる
・放電が高速である
・有害物質がリチウム・イオンより大幅に少ない
などがあげられます。
但し、リチウム・イオンと違い製造プロセスを自動化することができずコストダウンが大変困難です。
弊社の「PowerBank slimシリーズ」にはより安全性の高い、後者のリチウム・ポリマーを採用していますので、安心してお使いいただけます。
リチウムイオン蓄電池の規制対象化(電気用品安全法施行令の改正について)平成20年7月現在【2】
弊社の「PowerBank slimシリーズ」は今回の法改正による規制の対象ではありません。
リチウムポリマーを採用し、体積エネルギー密度は370ワット時毎リットル以下です。
今回の法改正による規制の対象品が過去に起こした重大な事故(発熱・発火など)のようなことは、弊社製品では起こりません。
引き続き安心してお使い下さい。
※リチウムポリマー方式は体積エネルギー密度を400ワット時毎リットル以上にすることが、技術的に非常に困難です。
詳しくは経済産業省・電気用品安全法のページのリチウムイオン蓄電池の規制対象化についての資料をご覧下さい。
- ■PowerBank slimシリーズ
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